ここではユーザーの皆さんに作品をより深く知っていただくために、
ハーレム☆パーティーの世界観や設定、用語などを
今作品のヒロインたちがドタバタと紹介していくコーナーです。

第一回
第二回
第三回
第四回
第五回


第四回

アニエス
「また、お会いできましたね。アニエスです。作品世界については、これまでの紹介で僅かなりともご理解いただけましたでしょうか」
ソフィ
「今回は、「ハーレム☆パーティ」のお話を紹介しますよ〜」

「んふーっ、早く、早く!」
アニエス
「久保田様……邪魔者扱いするわけではありませんが、あなたが何故ここに」

「興味津々だからっす! 今日の自分は、視聴者代表。気になることはバンバン突っ込むから、そのつもりでいて欲しいっす」
ソフィ
「わぁ〜、凄い鼻息ですぅ」
アニエス
「……まぁ、いいでしょう。であればしばし、お付き合いください」

「ひゃっほーい!」
ソフィ
「盛り上がってきましたね〜、うふふ♪ なんだか私もわくわくしてきましたぁ」
アニエス
「間違った盛り上がりという気もするが……」

「んふー、んふー!」
アニエス
「鼻息で急かさないでください。では……まず、何からご説明するべきなのか」
ソフィ
「んとぉ、わたし達は〜。こちらの世界とは、表、裏……対の世界として位置付けられてるんでしたっけ? そんなことをクレオ様が言ってました〜」
アニエス
「そうだな、こちらの世界に対する裏の世界より、故あってやって参りました」

「やって参りましたって、コンビニに行くような気安さで行き来できるものじゃないっす。どうやって? なんでまた!?」
##アニエス##
「鼻息が!?」
##ソフィ##
「それは〜、ハルさんに会うためですよぉ。どうしてハルさんかって言うと〜」
アニエス
「どうしても、ハル様のお力が必要だったからです」

「おぉ、それっぽくなってきたっす!」
アニエス
「魔王、ワードライト・グレンエルギン……ただ一人の男の力によって、私達の世界は死に瀕しております」
アニエス
「ヤツの魔力には際限がない……その野望もです」
アニエス
「歴戦の勇士が、皇国に名を馳せる高位の魔術師が……抗することも叶わず、ヤツの前に倒れました」
ソフィ
「私達の森も、めちゃくちゃです〜……」
アニエス
「さらにヤツは強大な魔力で空を閉ざし、私達から日の光を奪った。私達の世界を、人が人として生きることも叶わぬ、暗黒の世界に作り変えてしまおうとしているのです」
アニエス
「大地は腐り……川は干上がり、豊穣な国土はもはや見る影もありません。私達の世界の命運は、もはや風前の灯火」
アニエス
「絶望が、私達の世界に生きる者の胸を……均しく占めようとしていました。そんな折です、魔術師連の議長、カレン・クラガンモア殿より、建国の勇者様の魂を継ぐ方がいるとの報告を受けたのは」

「それが、ハルくん…!」
アニエス
「はい。ハル様がもし、魔術師連の報告の通り勇者の資質を有しているのであれば、潜在能力は魔王のそれにも迫る」
アニエス
「その報告は、分厚く立ち込める雲を割る……光明だったのですよ。私達にとっては」
アニエス
「しかし、ハル様は……その時点ではハル様との特定も出来てはいなかったのですが。勇者の資質を有する方は、表、つまりこちらの世界に存在しているとの報告も、同時になされました」

「? なんで、そんなことがわかるんすか」
アニエス
「世界が闇に包まれる時……光の内より建国の英雄、再び出でて闇を払う。古よりの言い伝えです」
ソフィ
「それで、今がその時だ〜って、勇者様の資質を持ってる人を魔術師連の人達が捜したんですよね」
アニエス
「言い方はどうかと思うが、その通りだ。そして……ですね」
アニエス
「魔術師連の総力を挙げての探索の手は、私達の世界の隅々に行き渡り……予想に反して、こちらの世界に行き着いてしまったということです」

「行き着いたって、そんな簡単な」
アニエス
「私達の世界に見つからないのであれば、こちらの世界に違いない……そんなところですよ。私達も他に手がないというところまで、追い詰められていたのです」

「うーん……そんなあやふやな情報で、よくハルくんを見つけられたっすね」
アニエス
「幸い、魔術師連が効率的な手段を提示してくれましたから。即ち、勇者様自ら私達に接触していただく為の方法」
ソフィ
「ゲームです、大変だったんですよ〜。あの時は」

「???」
アニエス
「こちらの世界の、げぇむでざいなー? なる方に働きかけ、1本のげぇむに『門』を繋げました」
アニエス
「ある基準に基づき、そのげぇむを手にしたお方が勇者の資質がある可能性がある、と魔術師連が判断した時のみ、特殊な魔方陣の中に在った私、魔女、ソフィスティアやウル、ニアの達の意識はそのげぇむを通じ、その方と接触」
アニエス
「本人である、と判断できた時は『門』より勇者様を私達の世界にお招きして、魔王討伐に参加していただくと……そのような計画でした」

「あれ? だって」
アニエス
「誤算は魔王に気取られたこと……私達が勇者様の資質を宿す方を捜していると知った魔王は、私達の勇者様探索を利用し、大胆にも勇者様の身に自らの魂を移すことで、その資質をも我が物にしようと企んだのですよ」
ソフィ
「それは、なんとか阻止できたんですけど〜」
アニエス
「私達が、ハル様を招かんと開いた『門』より、魔王がこちらの世界に来てしまったことで……私達もまた、ヤツを追ってくる他、選択肢はなくなったという次第です」

「グッジョブ、魔王……(ぼそり)」
アニエス
「久保田様?」

「冗談っすよぉ、冗談。あはははははは」
アニエス
「『門』を通ってきた代償……にしては小さなものですが、今、魔王は肉体と、持てる力の大半を失い、いずこかへ潜伏しております」
アニエス
「が……ヤツが力を取り戻すまで、最早、いささかの猶予もないでしょう」
アニエス
「その時、こちらの世界も私達の世界と同じ命運をたどる……そうはさせません。絶対に」
ソフィ
「はい〜、怖いですけどぉ、ほんとにほんとに怖いですけど〜、弱ってる今のうちに魔王さんを倒さないといけないんですぅ」

「むっ、待って! 待って待って、質問っす〜」
アニエス
「今のお話の流れから、何故、そうも生き生きと……なんですか」

「魔王は、こっちの世界にくる代償に身体を捨てたとか言ってたっすよね? 『門』を通るには、なんかリスクが付きまとう雰囲気っす」
アニエス
「? はい」

「なら、なんでアニーちゃん達はぴんぴんしてられるんすか」
アニエス
「っ、そ、それは……」
ソフィ
「ハルさんに、こちらの世界で活動するための活力をいただいてるからですよ〜」
アニエス
「あー……うー」
ソフィ
「詳しくはわからないんですけどぉ、私達がこっちの世界で活動するためには〜、命の源? を、定期的に摂取しないといけないんです〜」

「精子!」
アニエス
「直接的な表現は控えていただきたい! ………仰る通りですが」
アニエス
「無理やりに戦いに引き込んでしまった上、そのようなくだらぬ労苦まで強いてしまい…はぁ、言い訳の余地もありません。ハル様のご心労はいかほどでしょうか」

「多分、労苦だなんて思っちゃいないと思うっすけどね〜」
ソフィ
「ね〜? ハルさん、ソフィは可愛いなぁっていつも誉めてくださるんですよ〜。身体もすごぉく馴染んできて〜」
アニエス
「ソフィスティア!」
ソフィ
「きゃんっ」
アニエス
「魔王の所在は未だ掴めず、ただただ、無駄に時をすごしている現状を少しは恥じろ! このままでは我ら揃って、無駄飯食らいの居候だぞ」

「まぁまぁ、こんな楽しいこと……いやいや、急いては事を仕損じるっす。ハルくんもまだ、勇者の力に目覚めてないんすよね? のんびり構えるっすよ」
ソフィ
「はわっ!? アニエス様にそれは禁句……」
アニエス
「…………(どよーん)…」
ソフィ
「あちゃー」
アニエス
「何故、聖剣・テスタメントは、間違いなく勇者の資質を有するハル様の手の内で輝かないのだろうか……あれ程にハル様は努力して、己の運命に立ち向かおうとしていらっしゃるではないか」
アニエス
「テスタメントの力をこそ、私は疑う……! 求められた時、価値を示せずに何が聖剣だ」

「アニーちゃん、追い詰められっぷりが怖いっす!?」
ソフィ
「んもうっ、久保田さんがうかつなこと言うから〜……こうなったら長引いちゃうんですよぉ。今日はもう、お開きですぅ」

「そんなっ、まだ聞きたいことはいっぱいあるのにっす! 聖剣のこととか!!」
ソフィ
「そんなの、今度ですぅ〜」
アニエス
「何故だ、何故なのだテスタメント……!」
ソフィ
「はぁい、ハル様によしよししてもらいに行きましょうね〜? アニエス様」
アニエス
「ハル様は何も悪くない……ハル様は……あぁ、そんな悲しい顔をしないでください。ご自分の資質を疑うことだけは、どうか、どうか……!」
ソフィ
「おんもぉ〜い、一人で歩いてください〜っ。それでは、また会う日までさようなら〜」(ずるずる)

「ああんっ、いけず! もっと色々聞かせてっすよ〜ぅ!」

第四回、了